WIREDな世界と現実[Creatorsトーク]
(2008-03-14) by Team


a long time ago...
日本のインターネット黎明期に、「WIRED」という
サイバーカルチャーな先端ジャーナル雑誌がありました。
それはそれはトンガッた誌面デザインで、
ページものをやっていたデザイナーの友人は、
「なんつーとこに〈特色〉使ってるんだ!ひぇ〜ココ〈銀〉使ってる!
こんなこと、やりたいって言っても、営業が絶対許してくれないのに!」
とよがっていたものでした。

「WIRED」を読んでると、スゲェなぁ、SFみたいに世の中変わるなぁ、
というワクワク感を味わえたのですが、ふと冷静に世の中見渡すと、
世間は全然サイバーの〈サ〉の字もないじゃん!と、そのギャップに愕然...。
*ちなみに「WIRED 日本版」はその後ネットに場を移し、現在は「WIRED VISION」というニュースサイトになっています。
雑誌の方は、いまだ捨てられません...

ぼくらはほぼ1日中パソコン画面に向かって、自由にネットを回遊してるけど、
実は世の中、そんな人ばかりじゃないってことを、
ちゃーんと頭の隅に置いておくバランス感覚は必要です。

システム管理部のフィルタリングで、業務時間中自由にWebサイトを見て
まわれない会社はたくさんあるし、
ネットを行き交うメールは、PCメールより携帯メールの方が遙かに多いし、
生活にネットがなくても全然困らずに生きている人だって、たーくさんいます。

そういう、ネットを使う時間が1日1時間以下の人にとっても、
まずアクセスしてもらうきっかけを作り、内容や使い勝手に満足してもらえる
Webサイトをいかに作るか。それがぼくらの仕事。
1日中パソコン画面に向かってる人が前提じゃないんだよ、
ということを忘れちゃいけないです。

「Google マップ」を目にした時は、それこそ「WIRED」な世界が現実になったー!
と脳内バンザーイ状態でした。でもこの感覚を共有している人、いやいや、
「Google マップ」を実際に使ったことのある人は、パソコン所有者の何割くらい
なんだろうね。だって「Google」のすごさを、提供している機能ではなくて、
ビジネス誌でよく目にする巨大IT企業というイメージしか持っていない人や、
株価の企業価値で実感している人もいるからねー。
信じられない?あなたの実家にいるご家族はどう?(笑)

「Google」のすごさを必要としていない人たちがいる一方で、
昨年の夏にリリースされた「Google Earth」ソフトウェアで天体観測ができちゃう
「Google Sky」が、Webサービスとなって公開されました!
これでどのパソコンからでも、宇宙の美しさと壮大さ、自分のちっぽけさを
楽しむことができます。SFのような現実です。

written by Hidden:アイデアビューロー・Webチームのアートディレクター。


コメント(4)
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