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「〜いただけます」という表現

2008年3月25日 Creatorsトーク

僕の妻と義父は、日本語にうるさい人です。
だったらもっと日本語うまくなれよ、と突っ込まれそうですが、 日本人離れしたアジア顔をしているので、ごめんしてください(笑)

企業サイトでよく目にする「〜していただけます」という表現。
その日本語にうるさい妻は、
「日本語的におかしい!<〜いただけます>は<〜する>の尊敬語でなく
<〜してもらえます>の謙譲語で、相手に対して押しつけがましい!」
と不快をあらわにしております。

たとえば<ご覧いただけます>というような表現は、<見てください>ではなく、<見てもらえます>というまわりくどい言い方の謙譲語となっていて、そう言われると妙に感じます。
この場合「ご覧になれます」か「ご覧ください」と使うべきなのです。

でも「〜いただけます」という言い方は、Web的日本語として、違和感を感じなくなっていませんか?
僕の場合は妻の検閲があったおかげで、「〜していただく」を使わないように気をつけてはいるんですけど...
そうなるとかえって「〜していただく」を多用した文章が気になってしまって。
そもそもは、ワイドショーなどでよく使われた「間違った敬語」らしいです。 何にでも使えて便利なので、オトナ語として定着したと考えればいいのかな。

written by Hidden:アイデアビューロー・Webチームのアートディレクター。

コメント

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  1. 01

    Posted by mocaco 2008年3月25日 16:59

    私もプレゼン書類などでよく見る「ご提案させていただきます」が
    大嫌いなクチです(笑)
    提案してるのは自分なのに、それに丁寧語の「ご」をつけて、
    「させていただきます」は、イコール「してやる」ですから、
    「あんたのところにわざわざおいらが提案してやってるんだから
    ありがたく思え!」って、ねえ(^^;
    「提案いたします」で必要十分な敬語なのにね。

    「させていただきます」を一切使ってないビジネス文書や
    プレゼン資料を見ると、その内容以前に「日本語知ってる
    人が書いたのね」と、ちょっと尊敬。
    便利な「させていただきます」を使わないことによって
    出てくる別の表現、それが、文章の品格を上げたり、
    オリジナリティを醸し出したりすることに、クリエイターなら
    気がついてほしいものです。

    とは言っても、あまり丁寧すぎる言葉、例えば御所言葉だと
    笑っちゃうけどね(^^)

    「私家版 ITプロフェッショナルの仕事術」というブログに、
    やはり「させていただきます」批判の記事がありました。
    URL紹介しておきますね。
    http://raven.air-nifty.com/night/2006/09/post_9a40.html

  2. 02

    Posted by ゆい 2008年3月25日 20:19

    >>そもそもは、ワイドショーなどでよく使われた「間違った敬語」

    ワイドショーは、いろんな簡略偽敬語を作ったよね〜
    皇室報道でレポーターさんたちが「お〜になる」を
    連発したおかげで「召し上がる」=「お食べになる」
    などの用法も、市民権を得たんだっけね。
    最近は「コンビニ敬語」「ファミレス敬語」が
    やり玉にあがったかしら?

    言葉は生き物。時代によってどんどん変化していく
    おもしろさもあるけど、書き言葉ではできるだけ、
    「させていただきます」みたいなビジネス慣用句は
    避けて、自分の言葉で美しく表現したいよね♪

  3. 03

    Posted by Hidden 2008年3月25日 21:31

    mocacoさん>>

    「ご提案させていただく」という表現のヤバさを
    バッサリ切ってくださいましたねー。

    リンクで紹介してくれたブログに行ってみました。
    言葉は時代を追うごとに意味が変化していくものですが、
    やはり「させていただく」を便利に使ってしまうのは
    いかがなものか、ですね。

    僕の場合、自分の国語力に自信があるわけではないので、
    資料や原稿、ビジネス文書で「させていただく」が目に入ると、
    そこに存在しない下線が引かれ、長文読解問題のように緊張します。
    いいのか、これで?この場合の言い換えで適切なのは?
    と考えてしまいます。

    >>あまり丁寧すぎる言葉、例えば御所言葉だと笑っちゃうけどね(^^)

     思い当たったのは、有楽町マリオン・阪急デパートのエスカレーター
     で耳にするアナウンス「あぶのうございますから〜」
     同じくマリオン内の映画館で上映が始まる前に流れるアナウンス
     「最後までごゆるりと〜」という言い回しです。

     同じ東宝系映画館でもマリオン以外では「ごゆっくりと」と言って
     いるので、一番館に来ているというプレミアム感をその一言で
     味わっています。
     すごい丁寧さを感じますが、阪急のお膝元である関西では、東京ほど
     感覚的ギャップはないのかなぁ?
     
    気になる話題がありましたら、またいらしてください。

  4. 04

    Posted by Hidden 2008年3月25日 21:31

    ゆいさん>>

    >>最近は「コンビニ敬語」「ファミレス敬語」が
    >>やり玉にあがったかしら?

    「〜でよろしかったでしょうか?」「〜からお預かりします」
    という言い方ですよね。最近やたらに多い学習系バラエティ番組
    でも何度かつっこまれていましたよね。

    >>「させていただきます」みたいなビジネス慣用句は
    >>避けて、自分の言葉で美しく表現したいよね♪

    ポイントはまさにそこですよね。まとめてくれてありがとう
    ございます。

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